「なに言ってんのよ〜水くさいわねー!!昔からの幼なじみなんだから遠慮なんかしないでよ!!」
私は蘭の肩をポンと叩きながら言った。
「……うん…ありがとうね桜。ほんと助かった」
蘭は困ったような笑顔で私に言う。
「蘭、それでね。新条のことなんだけど…」
「アイツは!?もちろん奉行所に行ったんだよね!?」
蘭は私の肩を掴み、焦りながら言ってくる。
「うん、奉行所には行ったよ。でもね…蘭のご両親を殺した理由が…」
私は言うのをためらった。新条が蘭に思いを寄せていたなんて言ったら……蘭はどう思うのだろう。
自分のためにご両親が殺されたような…そんな解釈をしてしまったら…
「――桜」
空が私の肩に触れる。
「空…」