病院に着いて廊下を走る。階段を駆け上がる。
204号室のドアをノックして中に入る。
たくさんの機械の間に歌羽の姿があった。
「歌羽だよな・・・。そんな・・・ひどいだろ。」
もちろん反応するわけない。
世恋が俺の近くに来て
動揺しながら小声で今の歌羽の様子を話してくれた。
「さっき、しゃべってたら急に倒れこんだの。今は落ち着いてるけど、次は何が起きるかわからない・・・。私たちもまだ受け入れられないの。」
純が俺を呼んだ。
「幸汰、歌羽ちゃんの手、握ってやれよ。お前のことすごく好きだから。」
絵梨加が歌羽の隣を空けてくれた。
そこに座って歌羽の手を握る。