「歌羽~!!」
駅を出てすぐの交差点であたしの名前を呼ぶ人がいた。
雅人だ。
「俺、道案内するから。」
そう言ってあたしの手を引いて歩いてく。
といっても、歩幅をあたしに合わせてくれるし、車道側歩いてくれるし・・・。
男子にこんな優しくしてもらうのって久しぶり。
幸汰への罪悪感もあったけど、そんなこと気にしない。
だってあたしはもうあの頃のあたしじゃないから。