男女問わず
卒業生も在校生も保護者までもがステージに詰め寄った



私と杏は端っこで見てた




「円香、来い」


マイク越しに聞こえる私を呼ぶ愛しい声



「うん!」



ステージになんとか登った



そして




「真剣な話するから」



マイクを切り肩膝ついて私より視線が低くなった充は


私の左手を取りポケットから小さな箱を出し



キラキラ光るそれを薬指にはめた



「俺と結婚して下さい」



答えは勿論



「はい!!」