無人の空き教室に入って、ドアを閉めた。 「来季、一昨日、紗理奈ちゃんに‥‥」 「ああ、うん」 来季も何のことかわかったようだ。 胸が苦しいくらい、心臓が高鳴った。 「……じゃあ、返事は……っ?」 「……」 声が震えて、うまく出せない。 沈黙の中、私の鼓動ばかりが続いて、私はさらに不安になる。