「なんで‥‥っ、なんでこんなことするの‥‥?人の好きな人盗って楽しい!?」 まるで悲劇のヒロインのようにそう吐き捨てて、周りの人だかりと一緒に出て行った。 何なの? 何がなんだかわからない私に、陽菜が教えてくれた。 私が紗理奈の好きな人を盗ったことになっていること。 それを紗理奈が、今のようにいろんな人に広めていること。