「けど本当は付き合って?」
「ないっ」
「あー、確かにこんな奴に彼氏ができるわけないか」
「そんなことないもん!」
「おい、どっちだよ!」


だから、気づかなかった。

隣の教室――A組のホームルームが、終わっていることに。

そして、彼女がこの話をしっかり聞いていたことにも。