そうだ、来季と……別れ、なきゃ……。 気持ちに比例して、ついうつむいてしまう。 ここまで来て、決心が鈍るなんて。 普通なら、もうすでに別れてるんだから、迷う必要なんてないのに。 言おう、言わなきゃ、言え、言え、言え! 「……別れよ」 無機質な、自分でも驚くくらい冷ややかな声だった。 消え入りそうな思いとは真逆な、堂々とした声。けれど、とても冷たい声。