気がつけば、私は走っていた。 雪道に足はとられるし、スクールバッグは重いしで、速さ的には駆け足に過ぎないかもしれないが、走った。 後ろから私を呼ぶ声が聞こえたが、立ち止まることはなかった。 それより、自分が――怖かった。 私は、今、何を……考えた?