「陽奈っ……!」

追いかけなきゃ……!

目頭が熱い。

急いで教室を出ようとしたとき、誰かにぶつかった。

「ご、ごめんなさいっ」

顔を上げると、不満そうな顔をした高が立っていた。

「いってぇな……。お前!泣いて……!?」

私を見た瞬間、高の表情が変わる。

思わず、私の頬を涙が伝った。