「おはよ、紫苑……」
「あっ、陽菜!ねえ、これ、何かあったの?」

そのとき、陽菜の表情が少し暗めなのに気がついた。

いつもより低い声で、陽菜は言う。

「吏人から聞いたんだけど……来季と別れたって本当なの?それで、高と付き合ってるって……」
「え……!」

どうして……どうして、広まってるの?

朝、挨拶された理由が、わかった気がした。