「それで…男の子は…
私と結婚してくれるって言ってた。
私の夢がお姫様だったから…。
…次の日も…会おうって約束してくれた…。
でもね…それから男の子は…公園に来なくなったの…。
私…ずっと待ってたのに…来てくれなくて…
もしかしたら何かあったのかなって新聞も毎日読んだけど、
男の子に何かあったっていう記事は無かった…。」


「あっ!男の子は身分が高い人だったから、新聞に載ってると思ったのよ。」


「…私は…もう…人を信じるとか自分を信じるなんて出来ないし…
貴方のような生き方だって出来ないわ…」


「自分が臆病なだけなんて分かってる…。
でも…今更…遅いの…。
あの頃は毎日が苦しくて…悲しくて…
でも、忙しかったから…ゆっくり…少しずつ…私の中で何かが音もたてずに崩れ
落ちたのを感じていたのよ…」


「…。」


「つまらない話しでしょう?
つきあわせてごめんなさいね…」


「…つまんなくねぇよ…。
わりぃ…。
俺からは…それしか言えねー」