…話してみる?
なんか…試してるみたいで嫌だわ…。
でも…もしも…


私は約束を守ってほしいわけじゃない…。
ただ…忘れてほしくない…
心の隅でいいから覚えていてほしいだけ…。


そして、できればどうして来てくれなかったのか説明してほしい。
責めたいわけでもなんでもないの…。


私は貴方が来るのをずっと待ってた…
そして…苦しかった…。


償いなんていらない。
でも思い出してくれれば私も少しは報われる…。

ただ…それだけ。


それだけでも、私にとっては…すごく大事なことに思えるから。


「私が小さい頃の話。
つまらないけど…聞いてみる?」


今自分がどんな顔をしてるのか分かっちゃうくらい心は落ち着いていて…残酷で
…苦しいハズなのに安堵で満ちていた。


「無理にとは言わねーけど…もしお前が話してくれるんなら…俺はちゃんと受け
止める…。」