「よく言われる。
なんか、黙ってれば王子に見えるらしいよ?」


「うん…。
でも、今のが本当の貴方なんでしょう?」


「ああ。敬語とかでどんなに立派に魅せても、なんか…自分を偽ってるみたいで
…」


「そういう生き方もいいんじゃない?」


「いいだろ?」


もう…昔の貴方じゃないのね…?


でも…嫌いになれない…。


こういうのを友愛っていうのかもしれないわね…。


「自分に嘘をつかない生き方…ね…。」


「…どうした?」


「ちょっと昔のこと思い出しちゃって…」


「昔のこと…?」