そしてやって来る『中体連市予選』。その前日。軽めの部活の後、運命のメンバー発表が行われた。


この流れ。普通に考えれば結果は蓋を開けずとも見えていた。


だが、他力本願。夢見がちな中学生は、わずかな望みにすがってしまう。
しかもそのわずかな望みがあたかも必然であるかのように。


「三年生最後の大会。うちで開催の市予選。全校応援もある。三年生全員ベンチ入りできる。」


山口くんを含めた『Cチーム』のメンバーは全員名前を呼ばれることはなかった。


そして全ての希望を絶たれたまま長い苦痛がやって来る。