答えられるはずかない。何と答えようが正解のない質問だ。


『バチィッッ!』


激しい平手に山口くんはその場に倒された。


繰り返される…


誰も答えられない。答えられる訳もない。次々と平手の音だけが響く。


『バチィッ。バチィッッ!』


「僕はっ…!!」
声に出せず心のなかで叫ぶ。


『バチィッッ』


音は次第に僕へと近づいてくる。


「今日の僕はあんなに…最後だって分かってるから本気で…」
心の中で続ける。


音はとうとう隣まで来た。次はおれだ。


「あんなに頑張っ………」

「!!」


『バチィッッ!!』


脳天から音が響く。頬が熱い。


心の中で叫んだ声は最後まで口に出すことはできなかった。


みんな泣いていた。


やる気がなかったはずがない。集中してないはずがない。力の出し惜しみをしたはずがない。みんなかけていたんだ。
その結果がこれだった。