「まあまあ、そんなにムキにならないでください。一回落ち着いて。はい、深呼吸ー!」


「スーハー。
じゃあもう一度、あなたは誰ですか?コスプレイヤーですか?本物サンタさんですか?」



「本物サンタです。名前はサンタ・リーダ・ペペロンチーノ・クロース110号です。」


「サンタ・リーダ・ペペロンチーノ・・・ク?」


「面倒臭いのでリーダって呼んでください。えっとあなたは・・?」


「椎名柚です。17歳です。」


「女子高生ですか!!あ、突然なんですけど、サンタさんやってください。」






・・・・え?


「サンタさんをやる?」


「そうです。というかやってください。命令ですね。」




「え、待ってください。まだやるなんて一言も言ってないですよ。」


「緊急事態なんですよ!」


「緊急事態とか知りませんから。」



「じゃあ説明するのでよく聞いてくださいね。」



この時、私は不思議と
逃げるという選択肢はなかった・・・。