そんなヒカリを横目に見ながら、
 私は時間を気にして携帯を開く。
 もうすぐ体育館に入場しなければ
 ならない時間だったため、
 3人にそのことを告げた。


 「みんな、もう体育館行こ~」
 「待って待ってっ!」


 歩き出そうとする私達を止めると、
 ヒカリはツインテールの緩みを整え、
 ポケットから取り出した鏡で
 化粧を直した。そんなヒカリを見て
 私達も鏡を取り出し、化粧を直す。
 入学式なのだから見た目はちゃんと
 しておかないと。


 「よし!準備完了~!行こう行こ~」


 楽しそうに駆け出すヒカリ。
 そんなヒカリを追う気にもなれず、
 私と明里と杏樹はヒカリの後を
 歩きながらも追って行った。