「悠」


「はい」


「ずいぶん大きな口聞くようになったね?」


「そ、そんなことないですよ?」


愛想笑いを浮かべながらも背中に冷や汗。


「そんなこと言う人にはこうですよ?」


にっこりと笑いながら、ロケット花火をこちらに向けてみせるキリ姉。

いやなんでこの人、ロケット花火手に持って点火してんの?

とか思った次の瞬間には、ヒューンと一鳴き、ロケット花火が俺に向かって吹っ飛んできた。


「あぶね! あぶね!」


必死に逃げる俺を見て、げらげらと笑うキリ姉。

おいおい、全然大人じゃねーじゃん!

誰だよ大人になったとか言ったやつ!

俺ですけど!