「ねぇねぇ悠君、これってどうやって使うの?」


先にラムネを飲み終えていた紫が、ケータイを差し出しながら尋ねてきた。

パタリパタリと何度か開いたり閉じたりしていたものの、ボタンを押すのは控えていたようだ。


説明してやろうとして、ふとイタズラ心が涌いてくる。

ふふん、さんざ俺を小バカにしたんだ、多少からかってやってもいいだろう。