「ケータイだよ、知らない?」


「え、ケータイってそんな形だったっけ?」


女の子が「へぇー、いろんな形があるんだぁ」なんて感心したように言いながら、あたしのケータイをじろじろと眺める。

そんなに珍しいのかな。


「ね、よかったら私と遊んでくれない?」


ケータイをしみじみと眺めた後、女の子が私に提案してきたので、あたしはすぐに頷く。

だって退屈してたんだもの。

知らない人についていくなって言われてるけど、相手が同じ子供なら大丈夫だよね。

ていうか、パパもママも構ってくれないのが悪いんだ。