「よく俺のだって分かったな、ありがとよ」


少年の頭をぽんぽんと撫でてやる。


「……ちゃんが………」


どおん、ともう一つ花火が鳴り、少年の声が聞き取れない。


「なんだって?」


「……なんでもない、です」


そのまま去っていこうとする少年を、「あ、ちょい待って」と呼び止める。