「綺麗だねぇ」


花火を見上げるキリ姉の顔を一瞬見た後、俺も空を見上げようとして、「ねぇねぇ」と下から声をかけられた。

見下ろすと、そこには地元の子と思しき少年が一人、いた。

なんで俺に声かけたんだこの子。

どっかで会ったことあったっけ。

俺は子供の相手は苦手なんだが。