「ダメ?」


今度は甘ったるい猫なで声を出してみせる。

俺は自分の可愛さを分かってるガキってのが大嫌いだ。

だがしかし。

今回はケータイの命がかかっている。

言ってしまえばアレは俺の青春だ。

現代を生きる若者にとって命の次に大事なものと言っても過言ではない。

その為には大嫌いなタイプの人間にだって頭を下げてやる。

あぁ、俺も大人になったもんだ。