「昔はね、家が貧しかったりすると、子供を間引く……まぁつまり、育てられないから殺したってことなんだけど。
そんなことをしたりしてたんだって。
で、その子供の霊が、座敷わらしになった、って」


思ったより物騒な話に、ちょっと俺は眉をしかめる。


「そんなこと、ほんとにあったのかよ」


「さぁ?」


あっさりと言うキリ姉に、拍子抜けする。


「言い伝えとか伝承なんて、いつどういう風に話が脚色されてるかわからないし、そもそも始まりだって実際にあったことなのかなんてわかんないでしょ。全部創作かも」


そりゃそうだろうけど。

って、何が言いたいんだ?