二人の女に振り回される、と言えば聞こえはいいが、実際には体のいい召使か何かだった。
昼間は紫の遊び相手、夜は夜でキリ姉の晩酌の相手をさせられ、全く忙しいったらない。
特にキリ姉に関しては、再会の日の晩以来妙に機嫌が悪く、扱いが素晴らしくぞんざいというか、やれ「肩をもめ」だの、やれ「酒買ってこい」だの、やれ「なんか芸しろ」だの、まぁ見事な酷さだった。
しかしそれはそれでちょっと楽しいかも、と思っている俺はもしかしたらマゾなのかもしれない。
自分で考えて少し悲しくなった。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…