『ご機嫌取りのつもり? 別にそんな気つかってもらわなくても平気だから! お祭りくらい、他の誰かと行くし!』


「行くヤツなんていねーくせに」


『馬鹿にしないでよ! 私だってねぇ、友達くらい……』


「アイツは友達いねーって言ってたぞ」


アイツ、と言われて一瞬紫は押し黙った。

多分、誰のことかわかったのだろう。