「かけてみたらいいんじゃないでしょうか」


「んー、でもこの辺圏外だしな……」


繋がるかどうか。

でも、何もしないよりはマシか。


「よし、かけてみるか。ありがとな」


どういたしまして、と丁寧にお辞儀をすると、少年は離れたところで待っていた子供達の群れの中に戻っていく。

と、くるりとUターンしてまたこちらにやってきた。

なんだなんだ、何か言い忘れたことでもあるんだろうか。