「俺が幸せだと気に食わないんですか紫さん」


「べーつにー、そういうわけじゃないけど……
ていうか、幸せならそれでいいんだけど……」


なんか納得いかないという様子である。

機嫌損ねてケータイ逆パカしないだろうな。

とか思ってたら、


「あー! もう!」


突然叫んだ紫に、思わずびくっとなる。

さっきから挙動不審過ぎて怖いんですけど。


「じゃあさ、夏祭りもあの人と行ってきたら?」


「は?」


突然の申し出についていけない。