奏芽はきっともう
女の子は後ろに
乗っけないんだろうなって
思いながら何も
場所取ってない荷台を
見つめてた

過去は引きずるものじゃ
ないのに奏芽は
捕われ続けてる

歩きながらふと視線を
石垣に移すと

「トリッキーランド?」

見慣れないチラシ

「新しくできる遊園地らしいよ」

奏芽が普通のように一言

かなを元気にしたい

その一心で
「かな トリッキーランド行きたい」