次の日、私は仕事を休んだ。


とても仕事なんて気分じゃなかった。


居間からお母さんの声がする。


「また雪とか有り得ないでしょ-!?こっちは生活かかってんだって!!子供三人育ててんだょ!!!」


何か怒っている。


また、今日も雪か…


ヵ-テンをそっと開けた。


昨日と同じくらいの雪が、今日も降っている。


三重県にこんなに毎日これだけの雪が降るのは珍しい。


異常気象か??


そんなどうでもいいような事を考えていないと、仕事をサボった罪悪感と上総の事で押しつぶされそうだった。


「江夏ぁ-!!」


お母さんが、やたらと高いテンションでドアを開けてきた。


「あ、おはよ」


つとめて普通に言った。


「朝ご飯食べたらさ、一緒に買い物行こうよ」


さっきまであんなに怒っていたくせに…


何があったか今度は機嫌がいい。


「いいよ、行こ」


私は買い物ツア-の案に乗った。


仕事以外の事で体を動かせば、気も紛れるかも知れないし。