でも、幸いなことに周りは誰もいなかった。



いつもの場所に着くと、優と由利が待っていた。



「おはよ。めっちゃクラス替え心配だね。」


「うん。気になるよ。」




なんと言っても、3年生のクラス替えは重大だった。


中学校生活最後のクラスだもん………。


それに、仲良くしてる友達がいた方が嬉しい。




みんながそろって学校に向かったけど、その間の会話はクラス替えのこと盛り上がっていた。




「おはよ~!」




教室に入ると、笑美が元気よく挨拶してくれた。


今日も笑美は元気いっぱいだ。




ポトッ…………。




何かが落ちた音がした。



床を見てみると、笑美の近くにパスケースが落ちている。