「いただきま~す!」


私は下に降りると、少し冷めかけている朝食を食べ始めた。









時刻は私がいつも家を出る時間になっていた。




「いってきまーす。」



ガチャッ!!




……ん?




玄関のドアを開けると、門の前に同じ中学校の制服を着た男子が立っている。



その男子は、私が玄関を開けた時の音に気付いたのか、私の方に振り向いた。



「あっ、どうも。」



その男子はそう言うと、ペコッと小さく頭を下げる。


私もつられて小さく頭を下げた。


私はそうして歩き出した。



確かあの子、紗季が小さい時によく家に遊びに来てた子だ…。


電話の相手はあの子かな…。




「あーあ、紗季彼氏いるのかよ!!」




私は思わず思ったことを口に出していた。