お母さんは、結局それが言いたかったんだね…。




「うん。そうだね…。」




私はこの時、少し3年生っていうのを実感した。


お母さんは[いろいろ]って言ったけど、受験のことでしょう?



そうだよね…。
3年生だもん。
考えなくちゃいけないってわかってるけど…。



私はわからなかった。自分がこれから進む未来なんて…、決められなかったんだ。




「おはよう。」




ちょうど朝ご飯の支度ができた頃にお父さんが起きてきた。




「今日は美晴早起きだな。」




お父さんは、私が取ってきておいた新聞を読み始める。




「ちょっとお父さん!ご飯冷めるから先に食べてちょうだい。今日は美晴が味噌汁を作ってくれたのよ。」




「何!?美晴が味噌汁を作っただと………!?」




バサッ…。




お父さんは持っていた新聞をおおげさに落としたかと思うと、顔がみるみるうちに青ざめていった。