私がこの時見ていた光景は、私が最初に見た不思議な夢の一部だった。



だけど、一つだけ違うところがある。




私がこの夢を見た時は、誰もいない場所を私が見ていた。



でも、私が今見ている光景には、誰もいなかったところに翔君がいる。



私は…翔君を見てたんだ。



しかも、ずっと前から…………。




《翔……。翔……。翔がずっと好き……。》



だんだんあの不思議な声も聞こえてきた。



……そうか。
そうだったんだね…。



この不思議な声は……私のココロの声だったんだ。




忘れてしまった記憶を思い出そうと、自然と翔君を好きな気持ちがある私のココロが、私に思い出してもらおうと言ってくれてたんだ…。