ズキッ、ズキッ、ズキッ、ズキッ。




ボールが落ちてきた時は、そんなに頭は痛くなかったのに、今は頭全体に痛みが広がる。



「大丈夫なのか?」




私を支えてくれている翔君は、とても心配している。



翔君が支えてくれている肩が、だんだん熱くなっていく。



今私は、頭痛の痛みと翔君とかなり近いというドキドキが交互に起こっていた。




「翔君……。もう大丈夫だから…。」




私はこんな状態のせいで、絞り出すようにしか声を出せなかった。



「そっか……。」




翔君が私の肩から手を離そうとした時だった………。





《ずっと…、思い出したかったのに…。》





また……あの声だ。