できるかなんてやってみなくちゃわからない。



「できないかもしれない…。でもあたしは…やるの」

「そうか…」



そう言ったパパはコーヒーを一口飲み、ため息をついた。



あたしが心配で仕方ないんだ…。



きっと、あたしはいつまでもこの人の娘で、この人はいつまでもあたしのお父さん…。



「次の休みに呼びなさい…」

「えっ…?いいの…?」

「パパはユズに甘い…。叩いて…すまなかった…」



ポロポロ零れる涙を拭ってくれた手は、昔と代わらず安心できた。



いつも守られてきた…。



この手に…。



「ありがとう、パパ…」



柔らかく笑ったパパに、久しぶりに抱きしめられた。



それは一瞬で、でも、とても温かかった…。



「大きくなったな、ユズ」

「パパと同じくらいだね…」

「だから背の高い男を選んだのか…」

「違うよ!?それは気にしてない!!」

「はははっ!!」



パパの優しさは絶対忘れない…。