そんなの絶対いやだ…。



なんのために頑張ってんのかわかんねぇよ…。



だって俺、ユズと子どもを守るって…。



「ユズは…今何してるんですか…」

「部屋から出れないようにしてる。携帯も取り上げたわ」

「何が何でも連れ出します…。誘拐って言われたっていい…。ふたりでやってくって決めたんだ…。何が親だよ!!ふざけんな!!」



走ってユズの家まで向かった。



そのまま庭のフェンスを乗り越え、ユズの部屋の前まで着いた。



「ユズっ!!聞こえてんなら顔出せ!!」



絶対、絶対そんなことさせない。



何が何でも、ユズをここから連れ出す。



開いたカーテンから顔を出したユズは化粧もしてないし、部屋着姿。



「サキ…サキっ!!」

「気持ちは変わってねぇよな!?」

「当たり前じゃんっ!!何してんの…こんなとこで…」

「今行くから待ってろ」

「ちょっと待って!?今日は帰って…」

「なんで…」



このままならユズも子どもも…。