歳を恨みたくなった日の仕事帰り、ユズの家に行った。



インターホンを押し、しばらく待っても返事がない。



家の電気は着いてるのに、完璧に俺だとわかられてる様子…。



今日は無反応か…。



仕方なく帰ろうと、バイクに跨がった時だった。



「夏川君?」

「あっ…どうも…」

「ちょっといいかしら」



ユズの母親が買物袋を持って帰ってきたとこだった。



家とは逆の方に向かうユズの母親に着いて行くと、近くの公園に着いた。



ベンチに座れと指示され、ビクビクしながら座った。



「ユズのことは忘れてほしいの」

「えっ…?」

「子どものことも今回は諦めてほしい。ユズは留学させることにしたから」

「ちょっ、ちょっと待ってください…。なにも聞いてません!!諦めろって…俺の子なのに…」

「10代じゃ世間も厳しいし、ムリよ」

「俺学校辞めたんです!!働きだしてて、毎日必死にやってます!!こんななりしてるけど…ユズのこともちゃんと…考えてる…し…それにっ…」



なぜかわからない。



勝手に涙が溢れる。