店長はとにかく頼れそうな人で、背の小さいあっつんさんはよくしゃべって顔に傷がある人。



落ち着いた雰囲気の湯野さんは俺の3つ上で、バイトを掛け持ち。



もうひとりは今日は休みだけど、仏みたいに優しそうな顔をしてる田嶋さん。



通称、タジマン。



冬にボードをやるらしく、初日にかなり打ち解けた。



みんないい人で、俺は恵まれてる。



「メシ行くか~」

「俺、店に残るんで」

「じゃあ湯野と交代でメシ食って」

「わかりました!!」



今日はユズの作った冷凍食品だらけの弁当じゃなく、コンビニのおにぎりと烏龍茶。



できるだけ節約しようと思ってるから外食はムリだ。



「咲都って女いんの?」

「なんで?」

「同棲でもしてんのかな~って思ってたから」

「まぁ…いろいろあるんで…。追究しないでもらいたいっつーか…」

「若いのに大変だな」

「湯野さん、あんまり歳変わんねぇです」

「俺は20歳超えてるから大人だ」



ハタチ超えてりゃ親なんか関係なかったのかな…。