【ユズ】



同窓会ではたくさん質問攻めにされ、だけどサキとの真実は話さなかった。



言えないことだとは思ってるし、なんだか人にベラベラしゃべることでもないから。



久しぶりに皆に会って楽しかったし、いっぱい息抜きできた気分。



迎えに来てくれたサキが待ってたことが嬉しくて飛びつきそうになった。



デートに誘ってみたけどサキは帰りたいって…。



なんか機嫌損ねるようなことしたかな…。



口数も少なくなったサキに手を引かれ、帰ってきた我が家。



玄関を閉めてブーツを脱いだらなぜかギュッと抱きしめられた…。



「ちょ、サキ…？」

「ただいま」

「ただいま…？」

「おかえり、ユズ」



なにがしたいの!?



パッと離された体は急に熱を持ち出した。



顔が熱い…。



「あの、サキ？」

「ん？」

「あたしなんか…やらかした？」

「なんで？」

「帰りたいとか言うし…」

「なんもしてねぇよ？先風呂入ったら？寒くねぇ？」



さっきのサキはなんだったんだろ…。