サキの隣で目が覚めるって、やっぱり嬉しい…。



明日も明後日も、あたしはサキの隣で目覚めたい…。



いつも通りの朝、サキのパンを焼いたら起こす。



「まだ早い~…」

「わっ!!ちょっ…」

「やわらけぇ~…」



サキに布団の中に引きずり込まれた…。



ギューっと抱きしめられてる…。



「このまま起きたくない…」

「仕事遅れる…」

「お前っていい匂いするな…」



さ、サキのバカ!!



なに朝から恥ずかしいこと言ってんの!!



ものすごく照れるしものすごく恥ずかしいよ!!



「おはよ、ユズ」

「おは、おはよ…」

「腹減った」

「パン食べたら!?ってか離してよ~!!」

「そっか、そうだった。こういうのはナシだったな。俺バカだから忘れてた~」



えっ?



それってサキはあたしがサキのこと好きじゃないと思ってる…?



全く伝わってないのか…。



起き上がったサキはリビングの方へ歩いて行った。