頭を抱えてソファーに座ったサキの隣に座った。



「過去のことは過去なんだよ…。現在進行形じゃねぇの…」

「うん…」

「わかってても俺は妬くよ。翔哉先輩なんて大嫌いだ」

「えっ…?」

「ユズのこと大事だから…。過去の男にだって妬く…」



ちょ、ちょっと待って?



あたしのこと好きみたいな言い方して…。



「今回はチャラにしよ?」

「あっ、うん…。サキばっかり攻めてごめん…ね?」

「俺もごめん。よし、メシにしようか」



サキの気持ちがわからない…。



はっきり言ってくれないし…。



あたしはサキの妻で、好きな相手ではないんだよね?



『家族』として大事ってだけかな…。



「ユズ、仲直りのチュー…」

「し、しないよバカ!!」

「昨日帰んなかったのはごめんなさい。店長んちにお世話になりました…」

「よかったぁ~…。女んとこかと思っ…」

「心配した?」



つい口が滑った…。



そりゃあ心配したよ…。