不安で不安でいてもたってもいられなくなった…。



とにかく理由が必要で。



『牛乳買い忘れたから帰りに買ってきて』



苦し紛れにそんなメールを送りつけ、冷蔵庫にある牛乳を長谷川さんと飲みまくった。



「牛乳当分いらない…」

「気持ち悪いです…」

「じゃああたし帰るから。家出するならうちにおいでよ？妊婦さんだし心配だから」

「長谷川さんって神…。大好きです…」

「ユズちゃんはイイコ～!!カワイイね～!!」



いざとなったら長谷川さんちに家出してやると心に決め、夕方にそわそわした。



一応二人分のご飯を作り、時間だけを気にして待つ…。



ガチャガチャッと聞こえた音にビクッとしながら玄関の方に目をやると、牛乳片手に帰って来たサキ…。



ホッとしてるあたしがいる…。



「ん…」

「ありがと…」

「ただいま」

「おかえ…り…」

「もうヤダ!!こんなんムリ!!お前とは笑って暮らしてぇの!!ケンカなんかしたくねぇんだよ…」



サキ…？