ユズのサンダルは雑貨屋むたいな場所で買った。



底が低くてキラキラしてるサンダル。



それを持って来た道を戻り、スーパーで買い物。



カートを押す俺と悩みに悩んでるユズ。



「なに悩んでんの?」

「から揚げとか作ってみたいんだけど…」

「から揚げはささ身じゃねぇと思うけど…」

「だよね、こっちかな」



おかしな光景だ。



学校ではクールだったユズが真剣に鳥肉と睨めっこ…。



最近、本当に人間味が増したと思う。



友達だった時に見てた顔とは違って、泣いたり笑ったりするユズが最近カワイイと感じる。



「朝はパンでいいの?」

「チョコパン」

「コーヒーは?」

「いる」



1日目、沢山買い込んだ食料を冷蔵庫に詰めるユズをソファーに座って見てた。



ユズが俺の奥さんになったという実感はあまり沸かないけど、家族になったんだなって改めて思う。



「あっ、サキ、ベッドにカバーとかかけてきてよ」

「ん~」



仕事頼まれたぜ。