「……五分二十秒、まぁまぁだな。流石だな、シルビア。」





「別に、今日のは逃げ足速かったから。」





シルビアと呼ばれた少女は光の灯らぬ目を目の前の、男に向けた。





「冷たいねぇ、シルビアちゃんは。」




「任務中ですよ、私語は慎み下さい。次ちゃん付けしたら切り刻みますよ、カナメ隊長。」




カナメと呼ばれた男は、手慣れた様子ではいはいと軽く返事した。