「弘道さん…何で此処に…」



「あれから、連絡が途絶えた後、私は諦めようと何度も思いました……。忘れようと思いました…由紀乃さんのこと…」



そして、ジッ…と真面目な表情で、私に近づくと…ギュッと抱きしめた。


込み上げて来たものが、ポロリと私の中から溢れ出す。


「ひ、弘道さん……」


「結局、忘れられませんでした…会えない時間が……由紀乃さんに対する好きと言う感情が、どんどん増幅するばかりでした…だから…」


そう言って言葉を止めた、弘道さん。