《コンコン》


ノックが聞こえたので、私は返事をした
「はーい」


「お母さん、あたし…」
ひょこっと顔を出したのは、娘の夏美だった。



「あら、どうしたの」


私は、メイク落としの拭くだけコットンで、化粧を落としている最中だった。



「うん、ちょっと…話があってね」


夏美の様子が変なことに、私はすぐに気づいたが、あえてそこは聞かずにいた。