「じゃあ、クラスの男子の子と連絡取れないかな」
「クラスの男子の中に、美咲が好きだった人がいるってことですか」
「いや…それはちょっと違うんだけど…。とにかく、会って話がしたい」
「それはやめてください。自分の好きな人の話を死後話されるのって、嫌だと思います」
「…じゃあ、クラスの男子の名前と部活名を書いてくれないかな…南、紙あげて」

隆志が由佳に言うと、「それくらい持ってます」と、麻由美は鞄の中から筆箱とルーズリーフの紙一枚を取り出した

「あの…クラス全員でやってるホームページがあるんです。そこにクラスの男子全員の写真とか、日記とか入ってるんで…よかったらそれ、参考に」

麻由美が書きながら言うと、「どういうこと?」と隆志がこっそり由佳に尋ねた

「ネットにホームページがあるんです。日記とか、写真とかを載せれるんです」
「誰でも見れるの?」
「はい。常識ですよ」

「じゃあ、アドレスも書いておきますね」

麻由美がクラスの男子の全員の名前を書き終え、その下にアドレスを付け足した

「あたしの家、もうすぐなんで」
「あぁ、ありがとうございました」
「何か分かったら、教えてください」
「はい。じゃあ、そちらも何かわかりましたら…」

隆志は背広から名刺入れを取り出し、渡した
名刺にはケータイの番号とアドレスも入っている

麻由美はそれに目を通し、「OKです」と言って車から降りた


その後、二人は警視庁に戻った