「今、女の子っぽくないって思ったでしょ?」

眉間にしわを寄せながらむっとオレを睨みつけた立花零緒。

「思ってない思ってない!」

つい面白くなって、吹き出したオレ。

「…普通に失礼だしっ」

そういってオレの隣を陣取った立花零緒。

「思ってないって言ってるじゃん」


オレもとりあえず座ることにした。

「…もう別にどうでもいいや!」

何かと思ったら、突然開き直った立花零緒。

「ふーん」

オレはなんかつまんなくなったからさっきみたいに寝転がった。

冷たい秋の風が、オレの頬をなでた。


「寒いー」

隣で零緒も同じことを思ってた。

「…零緒も寒い?」

オレは隣で縮こまる零緒をいたずら気に見つめた。

零緒はちょっとキレながら寒くないしといった。


「さっき、寒いって言ったのになー?」

オレはやっぱりおかしくなって笑った。